地方在住。

地方から、いろいろな場所へ出かけます。読んだ本や買ったモノの紹介も。

ひとまずすすめ。

先日、映画を見てきました。

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いわゆるミニシアターのようなところです。

あまり映画は見ないのですが、ミニシアターという空間が好きでたまに足を運びます。

 

見たのは「ひとまずすすめ」という映画です。

 

内容は以下のリンクをご覧いただくとして、個人的には結構好きな作品でした。

「30歳前後の人の、これからの生き方」みたいなテーマの映画や本はたくさんありますが、同世代の人の悩む姿には共感を覚えることもあります。何となく安心したり、癒されたりします。

www.hitomazususume.com

 

ちなみに、自分が見た映画館ではセットで「ヤギ、おまえのせいだ」という作品も流れていました。

内容は以下のリンクのとおりですが、思いがけずツボにはまった作品でした。

この監督の次回作があれば、是非見たいです。 

motion-gallery.net

今週のお題「梅雨の風景」


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梅雨が明けるのを待っていたのかもしれない。

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そういえば、以前にも似たような構図で写真を撮った気がします。

restructure.hatenablog.com

今週のお題「梅雨の風景」

 

梅雨の時期は、何となく本が読みたくなりますね。

そんな今日は、こちらの本を紹介します。 f:id:restructured:20150627223755j:plain

 堀江敏幸さんの本は読んだことが無かったのですが、以前、早稲田文学2015春号に堀江さんが登場されていたのを見て、なんとなく読んでみたくなりました。

 

山あいのさびれた町を舞台に、複数の物語が展開されるような作品になっています。

 

内容を紹介する上で、巻末の池澤夏樹さんの解説がとても良かったので一部引用します。

 

 一冊の小説を読むというのは、その間だけ別世界に居を移すことである。

(略)

雪沼でも同じことが起こる。

読者はこの小さな町の住民になって、みんなの生活をそっと見るのだ。

(略)

雪沼は優しい。

時代遅れで、静かで、品がいい。

この町には住むものを脅かすものが少なく、人は現代的な新製品や開発やブームやキャンペーンや資本の攻勢から一歩離れたところで暮らしている。

(略)

それは退屈ではないかと都会の者は思うかもしれないが、しかし実はここでの暮らしにはドラマティックな起伏もあるし、豊かな感情にも満ちている。派手な激情ではなく、もう少し穏やかで、しみじみとしたもの。 

 

興味を持たれた方は是非お読みください。

次回もお楽しみに。

 

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ちなみに、早稲田文学2015は春号はこんな感じでした。 

早稲田文学 2015年春号 (単行本)

凛として時雨/Hyper Tornado Tシャツ(五分袖) ネイビー

久々にモノの紹介です。

今日は凛として時雨「Hyper Tornado Tour 2015」のライブTシャツです。

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タグはこんな感じです。

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Hyper Tornado Tour 2015は計2日行ってきました。

今日の幕張メッセのLUNATIC FEST.にも時雨が出演していたのですが、こっちはお金が無くて行けませんでした。。。

すべての真夜中の恋人たち/川上未映子

今日紹介するのは川上未映子さんの「すべての真夜中の恋人たち」です。

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川上未映子さんの作品を読むのは初めてだったのですが、とても読みやすい作品でした。

特に、登場人物のセリフが哲学的であったり、力強かったりする点が特徴かと思います。

以下、印象に残ったセリフを紹介します。

「自分の気持ちを伝えたり、動いたり、他人とかかわってゆくのって、まあすごく面倒で大変なことじゃない?誤解されるのはうっとうしいし、わかってもらえないのは悲しいし、傷つくこともあるだろうし。でもそういうのを回避して、何もしないで、自分だけで完結して生きていれば、少なくとも自分だけは無傷でいれるでしょ?あなたはそういうのが好きなんじゃないの?」

(略)

「知ってるとは思うけど、そういう人たちが傷つかないで安全な場所でひっそりと生きていられるのは、ほかのところで傷つくのを引き受けて動いている誰かがいるからなのよ」 

 

なんか、エヴァっぽいと感じるのは自分だけでしょうか。

 

興味のある方は是非。次回もお楽しみに。

ネットカフェ難民と貧困ニッポン/水島宏明

今日紹介するのは、私の中でもかなり思い入れのあるこの本です。

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ネットカフェ難民の状態に陥っている複数の方へのインタビューを通じて、そこに至るまでの経緯やその背景を紹介した本です。ドキュメンタリー作品の中でも、インタビューの対象となった方に寄り添ったとても良い本だと思います。著者の水島さんは、東京大学卒業後、札幌テレビを経て日本テレビ放送網に入社されました。2012年からは法政大学の教授をされています。

 

発売されたのは2007年の冬ですが、私はその翌年の秋にこの本に出会いました。

ちょうどその頃、サブプライムローン問題の余波を受け、米大手投資銀行グループのリーマン・ブラザーズが破たんしました。いわゆるリーマン・ショックというやつです。

世界的な金融危機の影響は日本にも及び、製造業等に従事する日雇い派遣労働者が解雇されていく、いわゆる派遣切りが広がっていきました。そして、冬には東京の日比谷公園で社会活動家の湯浅誠さんを村長とした年越し派遣村が開かれました。

春には就職活動を終えた学生に対し、一部の企業で発生した内定切りという現象が社会問題になりました。記憶している事案は、内定を出したものの、急激に業績が悪化したため、内定を取り消さざるを得なくなったというものでした。

 

当時、貧困問題に関しては自己責任論に対する批判が盛んに言われた記憶があります。

働くことができない、あるいは、継続して働き続けることができず、結果として貧困に陥っていくのは、必ずしも本人の努力が足りないからではないというものです。

 

この本とは直接関係ありませんが、貧困問題、そして自己責任論に対する批判に通じるところがあると思いますので、この本にも登場する湯浅誠さんのTEDxTodai2013でのスピーチの一部を紹介します。

考えてみていただきたい。

路上の人ってのは、皆さんにとっては何か遠い、別の世界の人のように感じるかもしれません。
だけど、もし皆さんが早くに親を亡くして満足に学校に行くこともできなかったとしたらどうだったでしょう。

もし暴力を受けて育って、頼れる大人に一人も出会わないままに大人になってしまったとしたら、皆さんは今の皆さんになれたでしょうか。

貧困っていうのはお金の問題だけじゃないんです。

 

特に、自分と同じ若い世代の人には是非読んでいただきたい一冊です。

 

なお、TEDxTodai2013のスピーチは以下のリンクからも見ることができます。

tedxutokyo.com